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スポットバイトで指示がないまま放置されたら?何もせず待っていてもいいの?

スポットバイトで働いていると、少し困ってしまう場面があります。

最初に仕事の説明を受けて、その作業を終えた。

「次は何をすればいいですか?」

と担当者に聞いてみたものの、

「ちょっと待っていてください」

と言われた。

その後、しばらく待っていても何も指示がない。

周りの社員は忙しそうにしているけれど、自分には何をすればいいのか分からない。

こうなると、

「何もせずに立っていていいのかな?」

「ブラブラしていたら、サボっていると思われないかな?」

「仕事をしていない時間まで給料をもらっていいの?」

と不安になるかもしれません。

逆に、使用者側からすると、

「指示を待っているだけなら、もっと自分から仕事を探すべきでは?」

と思うこともあるでしょう。

スポットバイトでは、このような「指示がない時間」をどう考えればよいのでしょうか。

目次

「仕事がない」と「指示がない」は少し違う

まず、似ているようで違うのが、

「仕事がない」ケースと「指示がない」ケースです。

例えば、

「今日は作業量が少なく、もうやってもらう仕事がない」

というのであれば、「仕事がない」という状態です。

一方で、

「仕事自体はあるかもしれないが、次に何をすればいいのか指示されていない」

というのが「指示がない」状態です。

スポットバイトで問題になりやすいのは、後者です。

スポットワーカーは、その職場について詳しいわけではありません。

どこに何があるのか、どの作業をしてよいのか、どこまで自分の判断で進めてよいのかも分からないことがあります。

そのため、

「自分で仕事を探してください」

と言われても、簡単にはできない場合があります。

指示がないからといって、勝手に仕事を始めていいわけではない

例えば倉庫でスポットバイトをしていて、最初に、

「この商品の仕分けをお願いします」

と指示されたとします。

その作業が終わりました。

そこで、

「次は何をすればいいですか?」

と聞いたところ、

「ちょっと待ってください」

と言われた。

この場合、スポットワーカーが勝手に別の商品の仕分けを始めてよいとは限りません。

別の作業には別のルールがあるかもしれません。

資格や経験が必要な作業かもしれません。

そもそも、その作業はスポットワーカーに担当してもらう予定ではなかったかもしれません。

つまり、「指示がないから、自分で適当に仕事を探して働けばいい」というものでもないのです。

では、何もせずブラブラしていてもいいの?

ここが一番気になるところでしょう。

結論からいえば、

使用者に次の指示を確認したうえで、指示を待っているのであれば、単純に「サボっている」とはいえません。

例えば、

「作業が終わりました。次は何をすればいいですか?」

と確認した。

使用者から、

「少し待っていてください」

と言われた。

そのため、勤務場所で待っていた。

このような場合には、少なくとも「仕事をする意思がなく、勝手にサボっていた」というケースとは違います。

むしろ、次の指示を受けるために待っている状態です。

「待っているだけだから労働時間ではない」とは限らない

労働時間についても注意が必要です。

労働時間は、単純に「実際に手を動かして作業した時間」だけで決まるわけではありません。

使用者の指揮命令下に置かれている時間であれば、実際に作業をしていない時間でも労働時間となる場合があります。

いわゆる「手待ち時間」もその一つです。

スポットワークについても、厚生労働省は、使用者の指示によって待機を命じられた時間は労働時間に当たるとしています。

つまり、

「何も作業していない」=「労働時間ではない」

とは限りません。

「次の指示を待っていて」と言われた場合

例えば、次のようなケースです。

午前10時から午後2時までの勤務。

10時から11時まで作業。

11時に作業が終わったため、

「次は何をすればいいですか?」

と確認。

担当者から、

「次の作業を確認するので、そこで待っていてください」

と言われた。

その後、午後2時まで特に指示がなかった。

この場合、労働者が勝手に休憩していたわけではありません。

使用者から待機するよう指示されているのであれば、その時間についても労働時間として扱われる可能性があります。

「仕事をしていないから、その3時間は無給」

という単純な話にはなりません。

では、何も言われなかった場合は?

もう少し難しいのが、

「次の指示を待っていて」とも言われていないケースです。

例えば、最初の作業が終わった。

担当者は忙しそうにしている。

声をかけても、

「ちょっと待って」

と言われる。

その後、誰からも何も言われない。

このような場合でも、まずは一度確認しておくことが大切です。

「作業が終わりました。次の指示をいただけますか?」

「こちらで何かできる作業はありますか?」

などと確認しておけば、自分が仕事を放棄しているわけではないことが明確になります。

そのうえで指示がなければ、指示を待つことになります。

「自分から仕事を探さなかった」と言われたら?

使用者側からすると、

「仕事が終わったなら、自分から仕事を探してほしかった」

ということもあるかもしれません。

確かに、職場によっては、

「手が空いたら周囲に声をかけてください」

というルールになっていることもあります。

そのようなルールが事前に説明されていたのであれば、それに従う必要があります。

しかし、スポットバイトで初めて訪れた職場で、

「どの仕事をしてよいのか分からない」

「どこまで自分の判断でやっていいのか分からない」

という状態であれば、何でも勝手に始めればよいというわけではありません。

そのため、

「次の仕事について確認する」

という行動が重要になります。

「何もしていない=サボり」ではない

ここは、使用者側にも知っておいてほしいところです。

労働者が勤務時間中に何もしていないように見えても、

「サボっている」

とは限りません。

例えば、

「次の作業を確認したが、担当者から指示がなかった」

という場合です。

この場合、労働者からすれば、

「勝手に別の作業をするわけにもいかない」

という事情があります。

特にスポットバイトの場合、現場の事情を知らない人が短時間だけ働きに来ています。

その人に、

「何か適当に仕事を探してやっておいて」

という指示だけでは、十分とはいえないことがあります。

使用者側は「放置してもいい」のか?

では、使用者側はスポットワーカーを放置していても問題ないのでしょうか。

もちろん、現場では忙しくてすぐに指示を出せないこともあります。

しかし、

「スポットバイトだから、とりあえず最初の仕事だけ説明して、あとは放っておけばいい」

という考え方は適切とはいえません。

スポットワーカーも、その時間は雇用契約に基づいて働きに来ています。

使用者の指揮命令下に置くのであれば、

  • 何をしてもらうのか
  • 作業が終わったらどうするのか
  • 手が空いた場合は誰に確認するのか
  • 次の指示を待つ場合はどこで待つのか

などを明確にしておく方が、トラブルを防ぎやすくなります。

使用者が「何もしていなかったから給料を払わない」はできる?

ここも重要です。

例えば、

「10時から14時までの勤務だったが、11時以降は何もしていなかった」

という理由だけで、

「実際に仕事をしていた1時間分しか給料を払わない」

という扱いが当然に認められるわけではありません。

使用者の指示によって待機していた時間であれば、労働時間として扱われる可能性があります。

厚生労働省も、スポットワークについて、使用者の指示による待機時間は労働時間に当たるとしています。

そのため、使用者側としても、

「仕事をしていたかどうか」だけではなく、「その時間、労働者がどのような状態に置かれていたのか」

を見る必要があります。

逆に、労働者が勝手に休んでいた場合は?

もちろん、すべての「何もしていない時間」が労働時間になるわけではありません。

例えば、

「次の作業まで休憩していい」

と明確に休憩を指示されていたのであれば、通常の労働時間とは別に考える必要があります。

また、

「次の指示を待っていてください」

と言われたわけでもないのに、労働者が勝手に持ち場を離れて長時間休んでいたのであれば、今回の「指示がなくて待っていた」というケースとは違います。

大切なのは、

なぜ何もしていなかったのか

という点です。

スポットワーカー側がやっておきたいこと

もし「指示がなくて困った」という場合には、次のような対応が無難です。

まず、作業が終わったら、

「作業が終わりました。次は何をすればいいですか?」

と確認する。

指示がなければ、

「ほかにできる作業はありますか?」

ともう一度確認する。

それでも、

「ちょっと待っていてください」

と言われたのであれば、その指示に従って待つ。

このやり取りをしておけば、

「何もせずサボっていた」

という状況とはかなり違ってきます。

また、後から勤務時間について問題が生じた場合に備えて、何時ごろに作業が終わり、誰にどのような確認をしたのかをメモしておくのも一つの方法です。

使用者側がやっておきたいこと

使用者側も、スポットワーカーを受け入れる際には、

「仕事が終わったら○○さんに声をかけてください」

「手が空いた場合はこの作業をしてください」

「次の指示があるまでこの場所で待機してください」

など、あらかじめルールを伝えておくとよいでしょう。

特に、

「作業が終わった後にどうするのか」

を最初に伝えておくことは重要です。

スポットバイトの場合、勤務時間が短いからこそ、ちょっとした行き違いがそのまま勤務時間全体の問題になってしまうことがあります。

「ブラブラしていた」という見方だけでは判断できない

スポットバイトで、

「この人、ずっと何もしていなかったな」

という場面があったとしても、それだけで、

「サボっていた」

と判断するのは早いかもしれません。

その人が、

「次の仕事は何ですか?」

と確認していたのか。

使用者側が、

「そこで待っていてください」

と指示していたのか。

担当者が忙しく、指示を出せないまま時間が経過していたのか。

それとも、労働者が自分の判断で仕事をせず休んでいたのか。

事情によって意味は大きく変わります。

重要なのは、「何もしていなかった」という結果だけではなく、そこに至った経緯を見ることです。

まとめ

スポットバイトで最初の作業が終わった後、次の指示がなく、そのまま放置される。

このようなケースでは、

「何もしていないのだからサボり」

「仕事をしていないのだから給料も発生しない」

と簡単に考えることはできません。

まず労働者側は、

「作業が終わりました。次は何をすればいいですか?」

と確認すること。

そのうえで使用者から指示がなく、待機するよう求められたり、指示を待つしかない状態に置かれたりしているのであれば、単純に「サボっていた」とはいえません。

一方、使用者側も、

「スポットバイトだから、最初だけ説明しておけば大丈夫」

と考えるのではなく、作業終了後の指示や待機時の対応を決めておくことが大切です。

スポットワークは、短時間で効率よく働ける便利な仕組みです。

だからこそ、

「作業が終わったらどうするのか」

「次の指示がない場合はどうするのか」

まで決めておくことが、労働者と使用者の双方にとって、思わぬトラブルを防ぐポイントになるでしょう。

大野

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