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令和8年熊本地震で行政書士が派遣へ――罹災証明書の申請を支援する行政書士の役割とは

2026年7月28日、熊本県熊本地方を震源とする大きな地震が発生しました。

令和8年熊本地震では、熊本県内の広い地域で大きな被害が発生し、災害救助法も熊本市を含む21市町村に適用されています。

被災された皆様に、心よりお見舞い申し上げます。

今回の地震を受け、日本行政書士会連合会は被災地域の行政書士会と連携し、被害状況の把握や情報収集を進めています。

そして7月31日、内閣府から、被災自治体への行政書士派遣が発表されました。

8月4日から、宇城市と宇土市にそれぞれ2名の行政書士が派遣され、罹災証明書の申請等に関する支援を行う予定です。

では、なぜ災害が発生したときに行政書士が派遣されるのでしょうか。

目次

罹災証明書とは?

地震や台風などの災害が発生すると、「罹災証明書」という言葉を目にすることがあります。

罹災証明書は、災害によって住家などにどの程度の被害が生じたのかを証明するために、市町村が発行するものです。

被災後の生活再建を進めていくうえで、この罹災証明書が必要になる場面があります。

そのため、災害が発生すると、

「どこに申請すればいいのか」

「何を準備すればいいのか」

「どのような手続をすればいいのか」

といった問題が生じます。

被災した直後は、住まいや生活そのものに大きな影響が出ています。

そのような状況で、行政手続まで自分で進めなければならないことは、被災者にとって大きな負担となります。

なぜ行政書士が支援するのか

行政書士は、官公署に提出する書類の作成や、その手続に関する業務を行う専門家です。

災害時にも、行政に提出する書類や各種手続が数多く発生します。

特に今回の日行連の派遣では、宇城市と宇土市からの要請を受け、被災者が罹災証明書の申請等を円滑に行えるよう、行政書士が自治体の業務を支援することになりました。

これは、行政書士が被災者に代わってすべてを解決するという意味ではありません。

むしろ、被災者と行政との間にある「手続」の部分を支えることに、行政書士の役割があります。

今回の派遣には大きな意味があります

今回の行政書士派遣には、もう一つ注目すべき点があります。

2024年9月25日、内閣府と日本行政書士会連合会は「大規模災害時の被災自治体への支援に関する協定」を締結しています。

今回の宇城市・宇土市への行政書士派遣は、この協定に基づく要請としては初めてのものです。

つまり、今回の熊本地震は、これまで行政書士会が災害時に積み重ねてきた支援の経験が、国と行政書士会の連携による仕組みとして実際に動き始めた事例ともいえます。

2016年の熊本地震でも、行政書士は罹災証明書に関する支援など、被災者の生活再建に関係する行政手続を支援しました。

災害が発生したとき、必要になるのは救助や物資だけではありません。

その後の生活を立て直していくためには、さまざまな「手続」も必要になります。

災害後は「何をすればいいのか」が分からなくなる

普段なら簡単にできる手続でも、災害直後には状況がまったく違います。

住まいが被害を受ける。

仕事ができなくなる。

必要な書類が手元にない。

行政窓口が混雑する。

どの制度を利用できるのか分からない。

こうした状況が重なると、「手続をしなければならない」と分かっていても、どこから手を付ければよいのか分からなくなってしまうことがあります。

だからこそ、災害時の行政書士には、単に書類を書くというだけではない役割があります。

必要な手続を整理し、行政に提出する書類を整え、被災者が生活再建に向けた手続を進められるよう支える。

それも行政書士が担うことのできる仕事の一つです。

行政書士の仕事は「平時」だけではありません

行政書士というと、

「許認可の申請をする人」

「契約書や遺言書などの書類を作る人」

というイメージが強いかもしれません。

もちろん、それらは行政書士の重要な業務です。

しかし、行政手続は平穏な日常の中だけで必要になるものではありません。

災害が起きれば、被災者の生活再建のためにも、さまざまな行政手続が必要になります。

今回の令和8年熊本地震における行政書士の派遣は、行政書士が普段から行っている「書類」と「手続」に関する知識を、災害時にも生かす取り組みといえるでしょう。

今後も行政書士による支援が続く可能性があります

現時点では、8月4日から宇城市と宇土市への行政書士派遣が予定されています。

今後、被災地の状況や自治体からの要請に応じて、必要な支援がさらに広がる可能性もあります。

災害直後は、まず命を守ること、そして安全を確保することが最優先です。

その先には、住まい、仕事、財産、各種行政手続など、生活を立て直していくためのさまざまな課題が待っています。

行政書士が担うのは、その中でも「手続」という部分です。

一つひとつの書類や申請が、被災された方の生活再建につながっていく。

今回の熊本地震をきっかけに、災害時に行政書士が果たす役割について、改めて考えてみてもよいのではないでしょうか。

被災された皆様の一日も早い復旧・復興を、心よりお祈り申し上げます。

南本町行政書士事務所

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