法律の規定において、ときと時を使い分けるように、ものについても使い分けがなされています。

者:法律上の人格を有するもの(自然人や法人)を指す場合に使用されます。
「事理を弁識する能力を欠く情況にある者」(民法7条)

物:有体物を指す場合(形のあるものや物件など)に使用されます。
「物の所有者が、その物の常用に供するため、自己の所有する他の物をこれに附属させたときは、その附属させた物を従物とする」(民法87条1項)

もの:者や物以外のものを指す場合に使用されます。
「~のおそれがあるもの」、「主たる目的とするもの」、「次に掲げるもの」と使われます。

大野