国会議員も裁判官も働いていますから、給料をもらっています。

国会議員の給料は歳費といわれています。

法律を勉強していると、国会議員や裁判官の給料を減額することができるのかという問題が出ることがあります。

たとえば、国会議員の歳費は在任中は減額されないと憲法上保障されている。

裁判官の報酬は懲戒処分として減額処分をすることが認められている。といったようなものです。

前者については、憲法49条に「法律の定めるところにより、国庫から相当額の歳費を受ける」と規定しているだけで、在任中減額することが許されない、と憲法上規定されているわけではありませんから、減額が可能ということになります。よって答えは×です。

後者については、憲法79条6項後段及び80条2項後段において、裁判官の報酬は「在任中、これを減額することができない」と規定していることから、懲戒処分として減額処分をすることは許されないことになります。よって答えは×です。

国会議員の給料は減額することが認められ、裁判官の給料は減額することは認められていません。

大野