契約書作成の専門家として、新たに契約書を作成する・既存のご契約や手続き内容についての確認・整理に関するご相談を承っています。オンライン相談にも対応しています。相続・遺言もサポート対応。現在のご相談は、原則として1〜2営業日以内にご返信しております。

契約書を「修正してほしい」と言われたときの対応|そのまま応じて大丈夫?

契約書を提示したあとに、相手から
「ここ修正してもらえますか?」
と言われた経験はありませんか?

フリーランス・中小企業問わず、契約の現場ではよくあるやり取りです。

ただ、このときの対応を間違えると
👉 不利な契約になる
👉 トラブルの原因になる
👉 信頼関係が崩れる

といったリスクもあります。

この記事では、契約書の修正を求められたときの正しい対応を、実務目線で分かりやすく解説します。

目次

よくあるシチュエーション

例えばこんなケースです。

  • 業務委託契約書を送ったら「報酬の支払い条件を変えたい」と言われた
  • 相手から提示された契約書に対して「この条項を削除してほしい」と言われた
  • NDA(秘密保持契約)で「期間を短くしてほしい」と修正依頼が来た

👉 結論から言うと、「修正依頼=普通のこと」です。
むしろ一切修正が入らない方が珍しいくらいです。

原則:契約書は“交渉して決めるもの”

契約書はどちらか一方が決めるものではなく、
👉 お互いが納得して合意するものです。

そのため、修正依頼が来た時点で
「面倒だな…」ではなく
👉 交渉フェーズに入ったと考えるのが大切です。

やってはいけない対応

まずはNG行動から。

① 何も考えずに全部OKする

一番危険です。

  • 責任範囲が広がる
  • 支払いが不利になる
  • リスクだけ背負う契約になる

👉 「とりあえず受注したいからOK」は後でほぼ後悔します。

② 感情的に拒否する

「それは無理です」「変更できません」

これだけだと関係が悪化します。

👉 契約は“勝ち負け”ではなく“調整”です。

③ 内容を理解せずに判断する

専門用語が多く、なんとなくでOKしてしまうケース。

👉 これはトラブルの典型パターンです。

正しい対応ステップ

実務的にはこの流れがおすすめです。

① 修正内容の「意図」を確認する

なぜその修正をしたいのかを把握します。

例えば:

  • 支払いサイトを延ばしたい → 資金繰りの都合
  • 損害賠償を限定したい → リスク回避
  • 契約期間を短くしたい → 柔軟に動きたい

👉 条文ではなく“理由”を見るのがポイントです。

② 自分にとってのリスクを判断する

ここが一番重要です。

チェックポイント:

  • 不利な責任を負っていないか
  • 報酬とのバランスが取れているか
  • 実務上守れる内容か

👉 「守れない契約」は絶対にNGです。

③ 代替案を出す

そのまま受けるか断るか、の二択ではなく

👉 第三の案を出すのがプロの対応です。

例:

  • 「支払いを60日→45日にしませんか?」
  • 「責任は報酬額を上限にしませんか?」
  • 「期間は短くする代わりに自動更新にしましょう」

👉 これで合意しやすくなります。

④ 修正履歴を残す

意外と重要です。

  • Wordの変更履歴機能
  • 修正箇所の明示
  • メールでの合意記録

👉 「言った・言わない」防止になります。

注意すべき条項(特に揉めやすい)

修正依頼が来やすい&慎重に見るべきポイントです。

  • 損害賠償(上限・範囲)
  • 支払い条件(時期・遅延)
  • 契約解除条件
  • 著作権・成果物の帰属
  • 秘密保持の範囲と期間

👉 このあたりは“なんとなくOK”が一番危険です。

実務でのリアルな考え方

正直なところ、

👉 すべて自分に有利な契約はほぼ存在しません。

重要なのは

  • リスクを理解した上で受けるか
  • リターンと見合っているか

です。

まとめ

契約書の修正依頼が来たときは

  • 修正は普通のこと(むしろ前提)
  • そのままOKは危険
  • 意図 → リスク → 代替案の順で考える

👉 この流れを意識するだけで、契約トラブルはかなり減らせます。

最後に(実務サポート)

「この修正、受けていいのか分からない」
「相手の意図が読めない」

そんな場合は、第三者のチェックを入れるのが安全です。

契約書は一度締結すると簡単には変えられません。
👉 締結前の判断がすべてです。

大野

目次