馬齢を重ねる(ばれいをかさねる)とは、これといったこともせず、無駄に年を重ねること。年を取ることを謙遜して言う言葉、を意味します。

若い頃は馬齢を重ねるという言葉にピンときませんでしたが、年齢を重ね、やること・やれることにも制限が少しずつ出てくるようになると重みが出てくる言葉ではないでしょうか。

大人になると仕事をし、自立し、家庭を持ち、子供を育てる、といったようなことがどこかのタイミングで訪れる人が多くいると思います。

同じことの繰り返し、なんて思うこともあるかもしれませんが、それを幸せなことととらえるか否かは人それぞれです。

社会人として、家庭を持つものとして、子供を育てるものとして、年齢を重ねた方々は、ああ、何もせずに年だけ取ってしまったな、と思うことはあったとしても、無駄に年を取ったとは言えないでしょう。

何もしてこなかった、というのは主観的なもので、客観的な意味で何もしてこなかったと思われない限りは何かをしてきたことになります。

馬齢を重ねる、と言う機会があるかどうかはわかりませんが、この言葉を言ったときに周りがどんな反応をするのか、思ったような反応でなければ、何か始めてみるのもよいでしょう。

人生を振り返る、判断基準になるような言葉なのかもしれません。

ただ、年齢を重ねただけですよ。と謙遜する言葉としては良い言葉だと思います。

大野