囚人のジレンマを聞いたことがありますか。

映画の題名っぽいですが、ゲーム理論のモデルの1つです。

お互いが協力する方が、協力しないよりも良い結果になることがわかっていたとしても、協力しないものが利益を得る状況になると、互いに協力しなくなってしまうというジレンマです。

例えば、司法取引

共同で犯罪を行ったとされるABが、司法取引を持ち掛けられた

普通に行くと懲役5年の判決が下るとされている。

共にに自白をしなければ、証拠不十分で短い懲役で済むことが考えられる状況

どちらかが司法取引に応じると、一方がより長い懲役、他方が釈放される。

どちらも自白をすれば、通常の懲役5年

選択肢としては、自白をする、黙秘をするの2択。

ABはどのような行動をとるのが懲役を短くできる(利益が大きい)でしょう。

ABのどちらか一方だけが自白をしてしまうと、他方は通常の懲役5年より長い懲役を食らうことになります。

「ふたり」にとって得策なのは、互いに黙秘をして、「証拠不十分での短い懲役」です。

ただ、人の性で自分だけ助かりたいとなってしまうと、ABそれぞれが自白をしてしまうことから、通常の懲役5年になります。

黙っていれば、二人の利益(全体の利益)である短い懲役であることを認識しつつ、自分が助かりたい(自分の利益)の追求をしてしまうと、通常の懲役を食らうことになる。

ジレンマですね。

互いに相手を裏切る動機を含んでいます。

これを回避するために、裏切れば報復をする(罰則を設けておく)、約束を守れば報酬を与える、などの方法がとられることがあります。

大野