大手銀行が次々と新規口座開設の場合において預金通帳発行に手数料を徴収するという方針を打ち出しています。

通帳を発行するとき、銀行は印紙税を支払わなくてはなりません。

ネットが盛んになってきていることから、そちらにシフトすると印紙税はかからなくなります。

そのような事情から、あえて紙の通帳を発行してもらいたい人には手数料を取るという方向に向かいつつあります。

そこで、疑問が一つ生じます。

経費をかけないようにするために、ネットへ誘導することはわかりますが、紙の通帳は現物がありますから、存在が確認しやすい。
ネットの場合、存在が確認しにくくなってしまいます。

履歴が残る可能性があったとしても、休眠口座みたいになってしまった場合、その存在を把握にしくくなるのではないでしょうか。

存在が確認しにくくなっていると、困るのは相続時です。

相続の際、相続財産の範囲を把握する必要があります。

紙の通帳があった場合には確認ができますが、ネットの場合はどうでしょう。

後からネットの口座が発見された場合、遺産分割協議をやり直すのでしょうか。

手間がかかってしまいます。

ネットは大変便利なのですが、銀行にはその点について何かしらの対策が必要かもしれません。

大野