事業譲渡の対象となる財産は一定の事業目的のために組織化され、有機的一体として機能する財産となります。この財産には、譲渡される事業に係る、土地建物、機械設備、商品等の有形資産、コンテンツや知的財産権といった無形資産といった法律上の権利のみならず、得意先関係、仕入れ先、営業上のノウハウ、アイデアなどの事実関係も含まれます。

数あるM&Aの手法の中で譲り受け会社が事業譲渡を用いる理由の一つは簿外債務や偶発債務の承継を防ぐ点にあり、この目的を達成するために特に承継対象となる債務の範囲については「明確」にしておくことが肝要です。

行政書士 西本