声優、ナレーション業務において、業務委託契約書を締結される際に、気になるのが、著作権です。著作権の発生がある場合、これについては、ロイヤリティの発生を契約条項に組み込むことも可能なのでしょうか?

お問合せで最も多いところですが、結論としては、声優、ナレーションについては独自の著作権が発生するかという点ですが、これはちょっと難しいと考えています。しゃべる、話す、という点に芸術性があったとしても、そもそもの何かの作品が完成物としてあって、そこに声をいれるということは、ちょうど作詞、作曲されている歌にボーカルを入れるのと似ています。これについては著作権というよりは著作隣接権という権利になりますので、著作権のように強く保護される類の権利ではありません。従いまして、著作権として認められている、複製権や頒布権などはなく、実演家譲渡権(著作権法第95条の2)、や実演家貸与権等(95条の3)などが認められるにすぎません。

そこで、ご自身も制作に入り、作品の一部を構成し、その上で声もやるという手法が一つにはあり得ます。これはもちろん契約でどういう風に制作に入っていくかという点を明確に決めておき、権利関係も明らかにしておく必要がありますが、著作権隣接権にとどまらないため有効打になりえます。

南本町行政書士事務所 代表・特定行政書士 西本