金銭債務、金銭の支払を目的とする債務です。
支払手形、買掛金、借入金、社債がこれに当たります。

金銭債務については、遅れる(履行遅滞)ということは発生しえますが、社会からお金が無くなることはないため、物理的にお金を支払うことができない(履行不能)ということはあり得ないとされています。

金銭債務には民法で特則が設けられています(民法415条)
①債務不履行について請求できる損害賠償の額は、債務者が遅滞の責任を負った最初の時点における法定利率によって定まる。ただし、約定利率が定められ、その利率が法定利率を超える場合には、約定利率による、こと。

②債権者は、損害の証明を必要としない、こと

③金銭債務の債務不履行による損害賠償請求について、債務者は不可抗力をもって抗弁をすることができない、こと

大野