民法・民事訴訟法の考え方– category –
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民法の考え方シリーズ(94条2項類推適用)
ある不動産の所有者が他人名義の登記がされているのを知りながら、放置していた場合、この放置されている不動産をその他人が善意の第三者に売り渡した場合、この譲渡は有効となり第三者は所有権を主張できるかという問題があります。通謀はしていないため9... -
民法の考え方シリーズ(虚偽表示と二重譲渡の関係)
94条2項では通謀虚偽表示があった場合に、善意の第三者に対抗することができないとあります。 では、以下の場合はどういう処理になるのでしょうか。 Aが所有する建物をBと通謀しB名義に登記をしたとします。BはこれをCに譲渡するのですが、Aはそもそも真の... -
民法の考え方シリーズ(制限行為能力者の詐術)
制限行為能力者が、みずからが制限行為能力者であることを黙秘している場合にも民法21条の詐術にあたるかというお話があります。 制限行為能力者といいますのは、未成年、成年被後見人、成年被保佐人、補助人の言います。この方々は判断能力が乏しいという... -
民法の考え方シリーズ(安全配慮義務と債務不履行の考え方)
安全配慮義務とは相手方の生命、健康等を危険から守るよう配慮する義務をいいます。例えば、雇用関係がある場合に、雇用主は従業員が危険にならないように働きやすいように拝領する必要があり、これを怠った場合には安全配慮義務という債務の不履行つまり... -
民法の考え方シリーズ(詐欺取消し後の第三者)
詐欺取り消しの後、取り消し相手方不動産を譲り受けた第三者は保護されるかという問題があります。契約を取り消すまでは売買は有効であります。取り消しがあったことで遡及的に無効になるということから(復帰的物権変動といいます)177条の対抗関係と類似... -
民法の考え方シリーズ(心裡留保の考え方)
心裡留保とは民法93条に規定される契約におけるルールの一種です。 どういう話かと言いますと、例えば、この時計あげるよと心にもないことを言った人がいたとします。 それを聞いた相手方が、「もらえる」と心から信じた場合(善意無過失)であれば、契約... -
民法の考え方シリーズ(留置権の考え方)
民法295条以下に留置権という担保物権があります。 担保というのは、要は「これしてくれないなら、あなたの不利にするよ」と法的に主張できる権利です。 物権とは、物に対する権利です。 留置権というのは、例えば、居酒屋で入り口に傘をさした客がいまし... -
民法の考え方シリーズ(債務不履行の考え方)
債務不履行とは、債務者が正当な理由がないにも関わらず、債務の本旨に従った履行をしないことをいいます(415条)。 例えば、車を買ったけど納車されない場合、本を買ったけど、破れていた場合などのように、契約で決まった内容のものを手に入れることが... -
民法の考え方シリーズ(特定物債権と不特定物債権の考え方)
考え方シリーズ第2回です。前回のブログでは譲渡担保のお話をしましたが、まだご覧になっていない方は、ホームページ上の検索から民法とか譲渡担保と打ってみて検索してみてください。 今回のお話は、特定物と不特定物です。 この違いですが、特定物が中古... -
民法の考え方シリーズ(譲渡担保権の考え方)
考え方を知っておくと、お持ちのテキストであったり、問題集を解く際、知らない問題に当たった時、考えるヒントになります。 そこで、今回は苦手な方が多い、「譲渡担保権」です。 通常民法の問題を考える際には、過去問で解いたことがあり、その問題の結...