パスポートの取得や婚姻届を提出する際、戸籍謄本が必要となります。
そもそも、戸籍制度ってなんなんでしょうか。

戸籍とは、戸と呼ばれる家族集団単位で国民を登録する目的で作成される公文書です。
意外にも戸籍制度が採用されているのは、日本と台湾のみだそうです。
家族集団単位で国民を登録する制度であること、日本と台湾でしか採用されていないのは驚きですね。

戸籍はどのような役割を持っているのでしょうか。
戸籍には、本籍・筆頭者・在籍する人の氏名、生年月日・続柄・身分事項が記載されます。
したがって、家族関係を証明してくれるものといえるでしょう。
また、日本の戸籍に登録されているということで日本人であることを証明してくれるものでもあります。

ただ、家族集団単位で国民を登録する制度が戸籍であることから、日本人は、「個」としてではなく「集団」で識別されていることになります。
いい方は悪いですが、「人」ではなく「戸籍」で識別されているのです。

人として識別しようとするのが、マイナンバー制度です。

戸籍制度では、集団として識別されることから親子関係や婚姻関係などがはっきりできるというメリットはありますが、「集団」の情報が筒抜けというデメリットがあります。
マイナンバー制度では人として識別されることから「個」としての動き(主に税金関係)がはっきりさせることができるというメリットがありますが、「個」としての動きが筒抜けというデメリットがあります。
皆さんは、戸籍で識別されるのとマイナンバーで識別されるのとどちらが良いと思いますか。

大野