直書きと書き置きの御朱印の違いとは? どちらがいいの?
神社やお寺で御朱印をいただくとき、
「御朱印帳に直接書いてもらうものと、紙でもらうものがあるけれど、何が違うの?」
と思ったことはないでしょうか。
御朱印には、大きく分けて「直書き」と「書き置き」があります。
直書きとは、参拝者が持っている御朱印帳に、神職や僧侶などが直接御朱印を書いてくれるものです。
一方、書き置きとは、あらかじめ御朱印が書かれた紙を受け取るものです。
御朱印を集めている人の中には、
「やっぱり直書きのほうがいい」
「書き置きは少し残念」
と考える人もいるかもしれません。
では、実際には直書きと書き置きに、どのような違いがあるのでしょうか。
そして、どちらのほうが「いい御朱印」なのでしょうか。
直書きとは?
まず、「直書き」から見てみましょう。
直書きとは、御朱印を受ける際に、自分の御朱印帳を神社やお寺に預け、そこに直接御朱印を書いてもらう方法です。
一般的には、
- 参拝する
- 御朱印を受け付けてもらう
- 御朱印帳を渡す
- 御朱印を書いてもらう
- 御朱印帳を受け取る
という流れになります。
御朱印帳の紙の上に、墨書きや印を直接入れてもらうため、その神社やお寺を訪れたときにしか得られないものになります。
直書きの魅力は「その場で書いてもらえること」
直書きの大きな魅力は、やはりその場で書いてもらえることです。
墨の濃淡や筆の運び方などは、書く人によって少しずつ違います。
同じ神社の御朱印でも、書く人や時期によって雰囲気が変わることがあります。
そのため、
「その日に、その場所で書いてもらった御朱印」
という思い出が残りやすいのです。
御朱印帳を開いたときに、
「このときはここに参拝したな」
と思い出せることも、直書きの楽しみの一つでしょう。
書き置きとは?
一方の「書き置き」は、あらかじめ紙に御朱印を書いておいたものです。
神社やお寺で受け取った後、自分の御朱印帳に貼って保管することができます。
直書きと違い、その場で御朱印を書いてもらう必要がありません。
そのため、神職や僧侶が常に御朱印を書ける状態でなくても、御朱印を授与することができます。
前回の記事で紹介したような、神職が常駐していない神社でも、書き置きの御朱印が用意されていることがあります。
なぜ書き置きがあるの?
「直接書いてもらったほうがいいのに、なぜわざわざ書き置きにするの?」
と思うかもしれません。
これには、いくつかの理由があります。
神職や僧侶が常駐していない
無人の神社や、神職が常に御朱印を書けるわけではない神社では、書き置きが便利です。
あらかじめ御朱印を用意しておけば、神職が不在の時間でも授与できる場合があります。
御朱印を受ける人が多い
人気の神社やお寺では、一人ひとりの御朱印帳に直接書いていると、どうしても時間がかかります。
参拝者が非常に多い日には、書き置きを用意することで、待ち時間を短くできる場合があります。
限定御朱印などを用意しやすい
季節や行事に合わせた御朱印などでは、あらかじめ一定数を用意しておくことがあります。
その場合も、書き置きという形式が使われます。
書き置きは「簡単な御朱印」なの?
ここは誤解されやすいところです。
書き置きだから、直書きより格下というわけではありません。
書き置きでも、その神社やお寺が正式に授与している御朱印であれば、御朱印としての意味がなくなるわけではありません。
「直書きだから正式」
「書き置きだから簡易版」
という単純な区別ではありません。
むしろ、神職や僧侶が常駐していない場合や、混雑を避ける必要がある場合などには、書き置きが合理的な方法になります。
では、直書きと書き置きは何が違うの?
一番分かりやすく整理すると、違いは「御朱印の受け取り方」です。
| 直書き | 書き置き | |
|---|---|---|
| 書いてもらう場所 | 自分の御朱印帳 | 別の紙 |
| 受け取り方 | その場で書いてもらう | あらかじめ書かれたものを受け取る |
| 待ち時間 | 比較的かかることがある | 比較的短い |
| 神職・僧侶の対応 | その場で必要 | 必ずしもその場で必要ではない |
| 保管 | 御朱印帳にそのまま残る | 御朱印帳に貼って保管できる |
| 限定御朱印 | 直書きの場合もある | 書き置きの場合も多い |
このように考えると、
「どちらが上か」というより、「受け取り方が違う」
と考えたほうが分かりやすいでしょう。
それでも「直書きがいい」という人がいるのはなぜ?
では、なぜ御朱印を集めている人の中には、直書きを好む人がいるのでしょうか。
大きな理由は、やはり特別感です。
自分の御朱印帳を渡して、その場で書いてもらう。
筆で文字が書かれていくところを見る。
墨が乾くまで少し待つ。
そうした一連の体験も含めて、御朱印を楽しめるからです。
また、筆跡や墨の濃淡などが一枚ずつ異なるため、
「自分だけの御朱印」という感覚を持ちやすい
という面もあります。
書き置きにも違った魅力がある
一方で、書き置きにも魅力があります。
特に季節限定の御朱印などでは、通常の御朱印とは違ったデザインや装飾が施されていることがあります。
また、書き置きならではの美しい紙が使われている場合もあります。
御朱印帳に貼ったときに、
「この時期に、この神社を訪れた」
という記録として残すことができます。
つまり、
直書きには「その場で書いてもらう体験」があり、書き置きには「一枚の作品として残す楽しみ」がある
ともいえます。
書き置きを御朱印帳に貼るときはどうする?
書き置きを受け取った場合、
「御朱印帳にはどうやって貼ればいいの?」
と悩むことがあります。
一般的には、御朱印帳のページに貼って保管します。
ただし、御朱印帳によって紙質や製本方法が異なるため、貼る前に位置を確認したほうがよいでしょう。
また、後から貼ることを考えて、書き置きを折り曲げたり、強く丸めたりしないほうが安心です。
専用の糊やテープなどを使う人もいますが、御朱印帳や紙を傷めない方法を選ぶことが大切です。
最近では、書き置き専用の御朱印帳やファイルなどを使って整理する方法もあります。
「御朱印帳に貼らなければ御朱印ではない」というわけではありません。
自分が大切に保管できる方法を選べばよいでしょう。
「直書きのほうが価値がある」は本当?
ここも気になるところです。
御朱印を集めていると、
「直書きのほうが価値がある」
という話を聞くことがあります。
しかし、御朱印は基本的に、金銭的な価値を競うものではありません。
御朱印は、神社やお寺を参拝した証としていただくものです。
そのため、
直書きだから価値が高い、書き置きだから価値が低い
と単純に考える必要はありません。
もちろん、御朱印を集める人それぞれに、
「筆で直接書いてもらったものが好き」
「限定デザインの書き置きが好き」
「御朱印帳にきれいに並べたい」
といった好みはあります。
それは御朱印を楽しむうえで自由な部分です。
むしろ「書き置きしかない」こともある
神社によっては、現在は書き置きのみを授与しているところもあります。
例えば、
- 神職が常駐していない
- 混雑対策をしている
- 特定の日だけ御朱印を授与している
- 限定御朱印を用意している
- 御朱印対応の時間を限定している
といった事情があります。
その場合、
「直書きしてもらえないから、この神社の御朱印はやめておこう」
と考える必要はありません。
書き置きであっても、その神社に参拝した記録として大切に残すことができます。
「直書き」と「書き置き」、どちらを選べばいい?
結局のところ、どちらを選ぶかは御朱印を集める人の好みによります。
直書きが向いている人
- 御朱印帳に直接書いてもらう体験を楽しみたい
- 筆跡や墨の濃淡を楽しみたい
- 参拝したときの思い出を大切にしたい
- 御朱印帳を開いたときに、その場で書かれたものを見たい
書き置きが向いている人
- 待ち時間を短くしたい
- 限定デザインなどを集めたい
- 無人の神社など、直書きに対応していない神社を訪れたい
- 御朱印をきれいに整理して保管したい
どちらが好きかは、人それぞれです。
大切なのは「形式」よりも参拝
御朱印を集めていると、
「直書きじゃないと嫌だ」
「この神社は書き置きだから残念だ」
と思ってしまうこともあるかもしれません。
もちろん、御朱印集めそのものを趣味として楽しむのであれば、そうしたこだわりを持つことも悪いことではありません。
ただ、御朱印の本来の意味を考えるなら、
直書きか書き置きかよりも、まずその神社やお寺を参拝すること
が大切です。
直書きには直書きの良さがあります。
書き置きには書き置きの良さがあります。
どちらかが正解というものではありません。
直書きがなくても「残念」とは限らない
御朱印を求めて神社を訪れたところ、
「本日は書き置きのみです」
と言われることもあります。
そこで「直書きじゃないのか」とがっかりする人もいるでしょう。
しかし、考え方を少し変えてみると、書き置きもその神社とのつながりを残してくれるものです。
その紙には、
「この神社に参拝した」
という記録が残ります。
後から御朱印帳を開いたとき、
「この日にここへ行った」
と思い出すこともできます。
御朱印の楽しみ方は、人それぞれです。
直書きか書き置きかに優劣をつけるより、自分が気に入った御朱印を大切に残していく。
それが、御朱印集めを長く楽しむ一番の方法なのかもしれません。
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大野