日常生活でもビジネスでも、契約を結ぶ機会はたくさんありますが、いざトラブルになったとき「どうすれば契約を解除できるの?」と困ることも。そんなときに役立つ基本知識を記します。

契約の解除とは

契約の「解除」とは、すでに成立した契約を将来に向かって効力をなくすことです。
つまり、「これから先はもうこの契約に縛られませんよ」という状態を作ることです。

取消と無効との違い

ちなみに、「取消し」や「無効」とは意味が異なります。

  • 無効:最初から契約が成立していない状態
  • 取消し:契約時点にさかのぼって無効にする
  • 解除:契約成立後に、将来に向けて効力を消す

契約を解除できるケース

契約は原則、双方の合意があれば解除できます。ただし、相手が一方的に解除したい場合には、以下のような理由が必要です。

① 契約違反(債務不履行)があったとき
例:商品を納品しない、代金を支払わないなど

② 合意解除
お互いの話し合いで契約をやめることに同意する

③ 契約書に解除条件が記載されている場合
例:「納品が〇日遅れたら解除できる」など

法律用語では

①が法定解除、②が合意解除、③が約定解除、となります。

まとめ

  • ・契約解除は成立した契約の効力を将来に向かって消すこと
  • ・原則は合意解除、または契約違反など正当な理由が必要

大野