架けかけた橋がないのに、完全な橋にすることはできない。
無効な行為はどこにも架けかけた橋は存在せず、取消しうる行為は架けかけた橋が存在します。
そのため、無効な行為は追認ができず、取消しうる行為は追認することができます。

民法第119条
「無効な行為は、追認によっても、その効力を生じない。」
民法も無効な行為の追認を否定しています。

ただ、この条文には続きがあり、
「ただし、当事者がその行為の無効であることを知って追認をしたときは、新たな行為をしたものとみなす。」

つまり、無効行為の転換です。

ある行為が無効であったとしても、他の行為としての有効要件を満たしている場合には、その行為の効力を認めるという考え方です。

ある行為に方式が求められている場合を要式行為といい、求められていない場合を不要式行為といいます。

不要式行為への転換は自由と考えられます。
民法第119条但書
「ただし、当事者がその行為の無効であることを知って追認をしたときは、新たな行為をしたものとみなす。」

民法第524条
「申込者は、遅延した承諾を新たな申込みとみなすことができる。」

民法第528条
「承諾者が、申込みに条件を付し、その他変更を加えてこれを承諾したときは、その申込みの拒絶とともに新たな申込みをしたものとみなす。」

しかし、要式行為への転換は認められにくい傾向にあります。

認められているものとしては、秘密証書遺言としての要件を欠いていた場合において、自筆証書遺言としての要件を具備していれば、自筆証書遺言として有効となる。というものがあげられます。

大野