会社法の一部を改正する法律が、令和元年12月4日に成立し、同11日に公布されました。

その改正の中で、株主総会資料の電子提供制度が創設されました。

この制度は令和4年(2022年)9月1日から開始されます。

株主総会を開催する際、議決権行使書とともに資料なども紙媒体で提供されることが基本とされていたのですが、株主総会資料を電子提供することが認められることになります。

会社がインターネット上で株主総会資料を掲載し、株主に閲覧できる状態にすればよいということになります。

この提供は、株主総会の日の三週間前または招集通知の発送日のいずれか早い日に開始し、株主総会開催の日から三か月が経過するまで継続する必要があります(会社法325条の3第1項)

これにより印刷や郵送のために要する時間や費用を削減することができるようになるメリットがあります。

株主総会資料の電子提供措置を採用する場合、その旨を定款で定める必要があります(会社法325条の2)。

対象となる資料とは以下のものです(会社法325条の2)

・株主総会参考資料

・議決権行使書面

・計算書類及び事業報告

・連結計算書類

電子提供措置制度を採用したとしても、上記の通り、招集通知は対象となっていませんので、招集通知は発送しなければなりません。

大野