権利外観法理とは、真実の権利関係がない虚偽の外観を信頼した者を保護しようとする考え方です。
法律を学んだ人には民法94条2項といえばわかると思います。
これは真実ではない外観を作った者を保護するより、その外観を信頼して取引をした者を保護した方が取引の安全、迅速性に資すると考えられた理論です。
具体的には、以下のものがあります。
①虚偽表示(民法94条2項)
②表見代理(民法109条、110条、112条)
③名板貸し(商法14条)
④表見支配人(商法24条)
⑤表見代表取締役(会社法354条)
この法理は、外観を作った者に帰責性が認められる必要があります。
大野