明治維新により武家政治から君主政治に転換したことを指す言葉として、王政復古があります。

江戸幕府15代将軍、徳川慶喜による大政奉還を受けて明治天皇は勅令「王政復古の大号令」を発せられました。

これにより江戸幕府は廃止され、摂政・関白も同時に廃止されました。

そして、新たに総裁・議定・参与、という三職が設置されました。

また、神武創業の始め、に基づいて文官と武官、朝臣とその他の者との区別なく、だれが考えても正しいと思われる意見をまとめていくこと。

というの宣言がなされ、新政府(明治政府)が成立しました。

王政復古の大号令は、神武創業の始めを中心的な理念として掲げていますから、明治政府は神武天皇までさかのぼったうえで天皇の存在と日本の近代政治の融合を図ったということになります。

神武天皇は初代天皇、
明治天皇は第122代天皇です。

それまでの間に何千年もの歴史があります。

歴史から考えてみると、
聖徳太子の父である用明天皇
初の女性天皇である推古天皇
大化の改新を主導した天智天皇(中大兄皇子)
大宝律令を制定した文武天皇
建武の新政の後醍醐天皇

などなど、見たこと、聞いたこと、習ったことがある天皇の名前ではなく、
初代天皇である神武天皇でこれから行きますと宣言しました。

神武天皇は現在の歴史の勉強では習わない、記載が少ないかもしれませんが、
戦前まではよく学習されていたそうですよ。

大野