何か人からいいことをされたとき、その人にお礼がしたいと思うことはありませんか。
その心理状況、「返報性の原理」といわれるそうです。
この原理はビジネスでも利用されています。
最も身近なところでいえば、食料品売り場。
新型コロナウィルスの影響で実施している箇所がほとんどないかとおもいますが、コロナ前ではあらゆるところで試食がなされていたかと思います。
試食は、味を確かめるために行われるのが普通です。
これを返報性の原理から説明すると、お客さんはその食品を買いに来たつもりではなかったものの、店員から食品を手渡され、食品を食べた。言い換えれば施しを受けた。
これに報いるために、おいしいかどうかにかかわらず、商品を買わなければ申し訳ないという気持ちになる。言い換えればお礼をしようと考える。
日本人はいい人が多いといわれますから、この戦略は有効であると考えられます。
ただ、よくスーパーなどで見かける光景としては、試食を食べる→買うわ→離れたところに放置する→買わずに帰る。というのを何度も見ました。
要らないわ。とは店員さんに対して言いにくいですもんね。
大野