背水の陣という「ことば」があります。後がない中で立ち向かうという場面で使ったりします。
ラストサムライは勝ち目がないのをわかっていてそれでもなお誇りをもって新時代と戦ったという者たちです。
ドラマであれば、そこでクライマックスです。命をかけるというのは言葉には出来ますが、実際にやることは難しい。だから人は命をかける者に感動を覚えたりします。
人生はドラマではありませんから、たとえ命をかけたとしても、それで多くのものを失ったとしても、続いていきます。
ドラマはその後悲惨な状態になったとしても描いてはくれません。
また、命をかけるほどのことをしてもその時は称賛されたとしても人はどんどん忘れていきます。
毎日の生活があるからそれどころではないのです。
だったらそんなことせず、効率よくコスパよく生きた方がいい。その方が賢い。そう思うこともあります。命がけで何かすることなんかバカバカしいそう考える人もたくさんいることでしょう。
ただ、
そんなバカバカしいことをしてみたくなる時があります。
私ももういい年ですから、ほとんど思うことはなくなりました。しかし、不可能を可能に、誰もが無理だということに向かっていく。利益などそこになくても、効率が悪いとしても、ドラマと違い失敗した後惨めな感覚になるとしても、案件によってはそれでも向かうことがあります。
西本