独占禁止法という法律は市場における健全な競争を促進するための法律です。ビジネスをする上で気にかけるべき法律は他にもあります。例えば、消費者契約法、不正競争防止法、下請法、商取引法、PL法、割賦販売法、刑法、会社法、商法などです。

ただ、特にある分野で突出しつつある場合ですとか、ブランディングの構築をする場合、その分野を独占的に進めたいと感じるケースは多く、例えば、再販禁止、フランチャイズにおける販売価格、エリアの限定など認められればビジネスを有利に進めることができそうなものがあります。しかし、これらはケースにもよりますが、独占禁止法に引っかかることがあります。引っかかれば、公正取引委員会からの処分や場合によっては刑事罰もありうるため、多くの経営者にとって無関係ではいられないという側面があります。

◎独占禁止法とは

競争の基本的なルールを定めた法律です。1条から118条までありますが実質的にビジネス上重要な条文数はすごく少ないです。少ないですが理解はしておいた方が良いと考えています。

理解しておくべき条文は4種類です。不当な取引制限(2条6項、3条後段)、私的独占禁止(2条5項、3条前段)、不公正取引(2条9項1号から5号、19条)、そして企業結合規制(10条、13条から17条)です。

いかに優れたビジネス展開を構築できたとしても独占禁止法に反する場合には前述のようにペナルティが待っています。

しかし、上記条文は非常にわかりにくく自分が該当しているのかをご相談にいらっしゃる経営者の方はとても多くいらっしゃいます。

該当していないとしてもどのような行為が該当しているかを知るだけでも大きな武器となります。