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2025年度行政書士試験 記述式問題講評 第45問 民法1問目

では続いて第45問目に入ります。今度は民法ですね。

まず問題文を引用します。

「Aの配偶者であるBは、Aから法律行為に関する代理権を授与されていないにもかかわらず、Aが所有する高級腕時計甲につき、自身の海外旅行費用に充てるために、Aの代理人と称してCに売却する旨の売買契約(以下「本件契約」という。)を締結した。このような場合におけるCのAに対する本件契約の履行請求の可否につき、判例は、民法 110 条(権限外の行為の表見代理)の趣旨を類推して相手方保護を図る旨を示した。判例は、Cにおいて、どのような場合に上記の類推適用を認めているかについて、40 字程度で記述しなさい。」

→こちらもわりとポピュラーな問題となります。

まず、ABは夫婦です。そしてBがAの高級腕時計を勝手に売却したわけです。この売却行為の契約の効果がまずどうなるのか。ということです。

この点、民法761条により「夫婦の一方の行為はもう一方を代理するそれも自動的に」という条文を想起します。

この条文が普通に適用できるのであれば、今回の高級腕時計を売却する行為が日常家事の範囲なら、BはAを自動的に代理したことになり、売却行為は有効となります。

しかし、問題は履行の可否、つまり履行として認められるのか否かを聞いてくれているわけです。すなはち、日常家事の範囲外であると言っているわけですね。

そうなりますと、売却は原則無効となります。なぜなら無権代理となるからです。

そこで、相手方としては「代理行為」を有効とする手段はないか。こう考えるわけです。

その手段こそ、ご存知表見代理となります。表見代理は無権代理の一種であり、代理行為を有効とする手段です。

では、どうするか。それが判例となっている110条の趣旨類推という話ですね。これはつまり、日常家事にあたればそれは夫婦お互いをお互いが代理する、この代理するという法律それ自体を、110条で言う基本代理権として、この基本代理権の権限外の行為なのであればその権限外であると信じたことにつき正当理由があれば、それは110条権限外の表見代理としてこの高級腕時計の無断売却行為を有効な取引として認めるということになります。

よって、解答としては、高級腕時計を売却する契約が日常家事にあたると信じるにつき正当な理由がある場合

こういう解答になります。

南本町行政書士事務所 特定行政書士 西本

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