前回は、作為債務と不作為債務について書かせていただきました。
今日は結果債務と手段債務、持参債務と取立債務について書かせていただきます。
まずは、結果債務と手段債務です。
①結果債務
特定の結果の実現を内容とする債務です。
・建物を建てることを請け負った大工さん
②手段債務
特定の結果の実現を内容とするのではなく、ある結果の実現に向けて一定の注意と努力を尽くすことを内容とする債務です。
・訴訟について受任をした弁護士さん
次に持参債務と取立債務です。
①持参債務
給付の目的物を「債務者」が債権者の住所に持参して引き渡すことを必要とする債務です。
・ジュースを購入してジュース屋さんが配達してくれる場合
②取立債務
「債権者」が債務者の住所まで取立てに行って目的物の引き渡しを受ける債務です。
・ジュースを購入してジュース屋さんにとりに行く場合
持参債務か取立債務になるかは、民法484条に規定があります。
484条1項前段(取立債務)
特定物の引渡しは債権発生の時にその物が存在した場所において、
484条1項後段(持参債務)
その他の弁済は債権者の現在の住所において、弁済しなければならない。
もっとも、別段の意思表示があれば、それが尊重されます。
大野