立て板に水とは、話術が巧み、流れるように話すこと、です。
もう少し簡単に言うと、すらすら話せる、口が達者な人を指す言葉です。
普段は口ごもる、「あー」とか「えー」とかをよく使う人でも、お酒を飲むと流暢になる人もいるでしょう。
彼はお酒を飲むと立て板に水のように話す、的な感じで使われます。
そんな立て板に水、口が達者な人は世の中にごまんといるかと思います。
が、社会は折り合いの中で成立している面もあります。
会話は相手とのやり取りですから、口が達者な人がマウントを取って相手を負かしても、その時はいいかもしれませんが、遺恨を残しかねません。
自分を好きになってくれる人は世の中の2割といわれていますが、口で負かしてしまうと好きでもなく嫌いでもない人の5~7割の人たちを嫌いと思っている人に分類してしまう可能性もあります。
交渉事であった場合、自分に有利になるように進めることは大切ですが、相手の主張も取り入れなければ折り合いがつきにくくなります。
8割ほど飲んでもらえれば御の字ではないでしょうか。
後の2割は相手がなぜそのような主張になっているのか質問をし、納得できるものであったのならば、少し取り入れる、そうすることで交渉事は進みやすくなるような気がします。
しっかり主張を行い、適度に質問をする、交渉事でも大切なことだと思います。
立て板に水も融通を利かせなければ宝の持ち腐れです。
大野