一部認容判決は申し立て事項(133条2項2号)と判決事項の一致を要求する246条に違反しないかというのことが問題となります。
246条の機能は処分権主義の見地から申し立て事項を設定した原告の意思を尊重し申し立て事項を防御の最終目標とした被告に対する不意打ちを防止する点にあります。
そうだとすれば、246条違反かどうか当該判決が➀原告の意思に合致しているか②被告への不意打ちにならないかによって判断すべきとなります。
例えば、100万円の貸金返還請求訴訟で、50万円を認定された場合は、相手方つまり被告からすれば100万円訴えられているので100万円について防御すればよく、この結果50万円が認められるとしたら、それは被告への不意打ちではなく処分権主義に反しないかと思われます。
行政書士 西本