暮らしと法律– category –
-
名誉毀損罪の保護法益
刑法という法律は人の生命、身体、財産、など守ろうとしている何かがある、というところから出発します。これを保護法益と言います。 名誉毀損罪という犯罪は刑法230条1項に規定があります。保護法益は外部的名誉、つまり、人の事実 上の積極的な社会的評... -
意思表示の瑕疵と取扱い
当事者間 第三者との関係 心裡留保(93条) 原則:有効 例外:無効相手方が表意者の真意でないことを知っていた、知ることができたとき 善意の第三者に無効を対抗できない 虚偽表示(94条) 無効 善意の第三者に無効を対抗できない 錯誤(95条) 原... -
解除の効果ー直接効果、間接効果ー
民法第545条には解除の効果について規定をしています。 第545条【解除の効果】① 当事者の一方がその解除権を行使したときは、各当事者は、その相手方を原状に復させる義務を負う。ただし、第三者の権利を害することはできない。② 前項本文の場合にお... -
印鑑を押さない、署名だけの契約書は効力があるか。
印鑑押さないと契約書の効力がない。というおはなしをお聞きになったことはありますでしょうか? 場合によってはそうかもしれません。㊞と書いていてその契約書の趣旨として印鑑が必須と考えられる場合、それは、印鑑は必要なのだと思います。 そうでもな... -
違法行為を記載した契約書はどうなるか?
違法行為を契約書に記載したらどうなるのでしょうか?一度は考えたことがあるかもしれません。ご自身のビジネスで契約書が必要で、ご自身でネットで見つけたひな形を参考に作っているとき、例えば、 ・一度納品したら何があっても一切責任を負わないとした... -
契約が成立し効力が発生するには
契約が成立するための要件は何でしょう? 申込の意思表示と承諾の意思表示の合致です。 すなわち合意をしたことが契約の成立要件です(民法第522条第1項)。 合意がなされなければ契約は成立しないことになります。 契約が成立するとその内容に当事者... -
住居侵入罪の構成要件
住居侵入罪(刑法130条)という犯罪の構成要件は、そもそもこの罪が何を守ったものなのかという点から考えますとわかりやすいです。 住居侵入罪は住居に誰を立ち入らせるかと自由に対する侵害と言われています。 ということは例え知り合いであっても例え、... -
公示力と公信力
不動産登記には公示力はあるが、公信力は認められてない。ということをどこかで聞いたことがあるのではないでしょうか? ①公示力 公示力とは、今誰に権利があるのか目に見えるような形にするための制度(公示の原則)です。つまり、物権変動(物権の発生、... -
契約の成立と有効性
①AさんがBさんに言いました。「甲土地を1000万円で売ってください」すると、Bさんは「いいですよ」と返答しました。 これで契約は成立するでしょうか? 正解は、「成立します」。 契約は原則として「意思表示の合致」によって成立します(民法第522... -
他主占有から自主占有へ
行政書士試験、平成27年記述問題です。 「権原の性質上、占有者に所有の意思のない他主占有が、自主占有に変わる場合として2つの場合がある。民法の規定によると、ひとつは、他主占有者が自己に占有させた者に対して所有の意思があることを表示した場合...