今回で3回目の勉強法シリーズです。今回は行政手続法です。まず行政法分野ではこの法律から勉強してほしいというお話は前回させていただきました。まだお読みになっていないあなたは、よろしければそちらをご覧ください。

 ではあらためまして、今回は行政手続法です。

これは今からでも間に合いますし、行政書士試験との関係では簡単です。

過去問とお好きなマーカー2色をご用意ください。

まず過去問を解いてほしいのですが、行政手続法の分野と言いますのは、ほぼ100パーセント、条文知識から聞かれます。そこまで考えなくても点数がもらえるので科目としてはかなり良いかなと思っています。

まず過去問を解きます。これは知っているか知らないかだけを問うので、みてわからないのでしたらすぐ答えを見てください。答えには、根拠条文が示されています。

その条文をミニ六法で探してください。

見つけたら、答えに書いているポイントに絞って色を塗ってください。

例えば問題で、行政庁は審査基準をいつでも公にしておかなければならない。とあったとします。これが〇か×かという問題とします。

これがわからないとします。答えを見て、×ですと。

なぜか。行政手続法第5条第3項では、似たようなことを書いてはいるのですが、行政上特別の支障があるときを除き、公にしなければならないということが書いているので×ですと。

よって「いつでも」というところが×でした。この行政上特別の支障があるときを除きという部分に色を塗り、横にいつでもではない。とちょっと書いておきます。

この作業をお手元の過去問の行政手続法部分をすべてやってください。

六法は「試験当日ぎりぎりまで見る可能性のあるツール」という側面もあり、これを信じて、必要な範囲でマーカーを塗ります。

おわかりでしょうか。ここで注意点があります。長く受験をされている方に多い傾向の一つに例えばこの問題の

行政上特別な支障の意味を調べることです。

これは、意味がないとまでは言わないですが、調べる価値は低いと考えています。

出ないとは言いませんが、まずこの規定があることを頭に入れ、すべて終わった後、こういう論点に入っていくという順番を取ってほしいのです。

この条文に意味まで試験で問われるのかどうかを考えてほしいということです。

理解を進めるために意味を知りたいなら、ある程度の想像で十分です。

例えば、大阪万博の催し物の審査の基準か何かがあったとして、万博に集まるスタッフの数がまだ足りない場合、何か答えろと言われても困る、だって人が足りていないから。これは行政上支障がありそうですよね。

こういうことで次に行き、重要なポイントに絞りすばやく行政手続法を1周することを優先してください。この具体例があっているかどうかは次に考えればよいのです。

南本町行政書士事務所 特定行政書士 西本