契約更改の時期です。

プロ野球選手等スポーツ選手は個人事業主として雇用ではなく業務契約を行っていますから、一定の時期に契約を改めて交わすことになっています。

シーズンが終わり、その年の成績により年俸が上がったり、下がったりします。

中には現状維持という人もいるでしょう。

現状維持、現状のままでいる、今のままでいい、このままでもいいかも、と生きている中で思うことはあります。

給料もそうですし、仕事、生き方、様々な場面で現状維持という言葉は使われます。

人は無意識に現状を維持しようと行動しているそうです。変化は人間にとってストレスになってしまいますから、それを避けるためです。

ただ、一万円札で有名な福沢諭吉は現状維持は後退であるといっていたそうです。

「進まざる者は必ず退き、退かざる者は必ず進む」

周りや社会は変化しているのに、自分一人だけ現状維持(変化していない)となると、あっという間に置いてけぼり。

進んでも退いてもいないのに、後退してしまう。

これを表現しているのだと思います。

歩みをやめないことが現状維持なのかもしれません。

歩みをやめず、さらに成長をした際に初めて、進歩というのでしょう。

慣れてしまうと何かを変えることはやっぱりいやですし、慣れていれば誰からも何も言われません。

その環境に身を置いていればストレスはかかりにくいですから、過ごしやすいかもしれませんが、気づいた時には何も残っていない。

究極は何も求められなくなってしまう。

ならば、進むしかないのでしょう。

歩みさえ止めなければ後退はないのです。

企業があらゆる手を打ち、新たなサービスを提供し続けるのもそういう理由でしょう。

スポーツ選手みたいに毎年、契約更改で現状維持という安堵感をぶち壊し、奮起させ、競争させる、そんな社会も悪くはないのかもしれません。

大野