相続・遺言・契約書作成に関するご相談を主に承っています。既存のご契約や手続き内容についての確認・整理に関するご相談も承っています。オンライン相談にも対応しています。現在のご相談は、原則として1〜2営業日以内にご返信しております。

2025年度行政書士試験 記述式問題講評 第44問 行政法

御要望が多かったので記述式についてのコメントをここで残したいと思います。各自学習の参考になさってください。

第44問

Xは、自己の所有地甲に建築物を建てるために、Y市の建築主事に建築確認を申請したが、建築基準法による建築制限に適合しないとして建築確認を拒否する処分(以下「本件処分」という。)がなされた。Xは本件処分を不服として、Y市建築審査会に対して行政不服審査法に基づく審査請求を行ったが、審査庁は本件処分を適法であると判断し、請求を棄却する裁決を行った。

→まず、行政法の問題ですが、特別なことはいりません。
いつも言っていますが、結局記述用の問題の訓練をするというより、
択一の問題を普段解くときに、解答をした後、それがなぜそうなるのか、ここを説明できるかどうかがすべてです。

説明できない解答は、次、形を変えられたら解答できない場合があり、それは完全に理解したとは言えないからです。

この問題、ここまでは問題の前半ですが、何か問題あるでしょうか?

XはY市に対し、建築確認を申請した。
そしたらそれが建築制限に適合しないとして拒否された。
これに対し不服申し立てをした。

ということです。

ここで不服申し立てができないんじゃないか、
ですとか、
市が相手ではないのではないか、など考えてはいけません。

記述式であまり点が出せない人の特徴の一つに論点を探すというものがあります。

論点というのは

解釈に争いになるとか、
あれ?なんか変

ってときに現れるのであって、
ただただ疑いまくって見つけるものではありません。

行政に対する何らかの申請をして、拒否された。
よって不服申し立てをした。

それだけです。

よってここまでは何ら問題はありません。

この後です。

審査請求をしているわけです。

審査請求でみるべきは、処分の適法性です。
その処分の適法性を審査請求の中でみたのですが、
処分は適法だったと審査請求をしたんだけど、これが棄却されたという訳です。

問題は次です。

ところが、建築審査会において議事に加わった委員の一人が、当該建築確認につき利害関係を有する者(建築基準法第 82 条)に当たるという手続上の瑕疵があることが判明した。そこで、Xは、この瑕疵を主張して、抗告訴訟を提起したいと考えている。

主張しようとする瑕疵がどのようなものであり、
そのため、Xは、誰を被告としてどのような抗告訴訟を提起すべきか。40 字程度で記述しなさい。

処分それ自体の審査をしたその審査に問題があったという話です。

審査の結果は申請請求を棄却する「裁決」となりますので、この裁決固有の瑕疵を争うことになります。

よって、
裁決固有の瑕疵である手続き上の瑕疵を理由とするので、
問題に合わせて解答しようとすると、主張しようとする瑕疵はどのようなものか

裁決固有の瑕疵であり、Y市を被告(行政事件訴訟法第11条1項2号)として裁決の取消し訴訟を提起する
ということが書けていれば最低限よかったのではないでしょうか。

難易度としては普通と言えます。

南本町行政書士事務所 代表 西本

目次