自然債務という言葉を聞いたことがありますか。

債務者が任意に債務を弁済すれば有効な弁済となるが、債権者からは履行を訴求することができない債務をのことを言います。

一番わかりやすい例でいけば、債権について消滅時効が完成し、消滅時効が援用された債務があげられます。

債務者が自ら進んで弁済すれば有効な弁済とはなりますが、消滅時効が完成し援用していることから債権者からは履行を求めることはできません。

他には考えられるものとして、以下があります。

訴えないという約束をした債務(訴訟不提起特約付きの債務)
不法原因給付に基づく債務(民法第708条)

大野