随分前からPDCAサイクルをしましょうと言われていました。PDCAサイクルとは、計画して、実行して、確認して、改善して、また実行するという繰り返しのことです。PLAN、DO、CHECK、ACTの頭文字をとっているものです。

一時期これをひっさげたコンサルタントで溢れかえっていましたね。PDCAサイクルはどこから来たのか知りませんが、当初から私は懐疑的でした。

懐疑的な理由は2つです。1つ目は、計画から入っていることです。計画をして承認をもらってそこから世に出す、ということですが、ここにはどうしても計画からのタイムラグが生じます。このタイムラグがあっても何とかなって時代ががあります。

インターネット普及前の時代です。情報が届くのが遅い、また少ない時代であればこれも可能です。大手の会社のやることに間違いはないだろう、一種のブランディング戦略ですが、そう思っている人が多ければ思考停止の国民が多いわけですからこれでも問題ないわけです。

しかし、今は違います。ある商品の開発をして世に出すときにはもう古いというのはよくあることです。

判断は早い方が良いということです。波に乗るのも、飲み込まれるのも一瞬です。であれば、判断については早めにして、その上で修正する方が効率的ですしそうでなければやっていけないと思います。

もう一つは、このPDCAサイクルは何のためにあるのかということです。

計画して実行しして改善ということからするとこれは傷を浅くするミスをしないようにしましょうという趣旨で作られた考え方かと思います。

失敗をしない企業を今の時代歓迎されるでしょうか?世界をリードする今の企業はどこも完璧な船出ではありません。あらゆることを勉強し、直ちに実行し、試しながら作られています。すべてのサービスがヒットしたわけではなく駄作に終わったものもあります。

スティーブ・ジョブズの伝記をわくわくしながら読めるのは彼が多くの失敗の連続の上で大成功しているからではないでしょうか。この場合、もうそれは失敗とは呼びませんが。

ですので、そもそも失敗してもいいということを前提に企画しましょうということです。私の事務所もすでに何百もの企画が失敗しています。やってみたけどあまり喜ばれなかったサービスや採算があまりにとれないサービスなどたくさんあります。

そんなこんなで日々の業務を行っています。ぜひ遊びにいらしてください。お待ちしています。

西本