貯蓄より投資へ、などといわれはじめ何十年が経過しているのでしょうか。

NISA・iDeCoなども当たり前のように耳にします。

株式会社に投資をした場合、株式を購入し、株主となります。

株主の責任の範囲については、何度となく書いていますが、株式の引受価額の範囲でしか責任を負いません。

では、株主の権利はどのようなものがあるのでしょう。

自益権と共益権に分類することができます。

自益権とは、会社から経済的利益を受けることができる権利です。
例えば、
 ・剰余金配当請求権(会社法第105条1項1号)
 ・残余財産分配請求権(同2号)
 ・株式買い取り請求権 などがあげられます。

次に、共益権とは、会社の経営に参加することができる権利です。
例えば、
 ・株主総会における議決権(会社法第105条1項3号)
 ・取締役等の違法行為に対しての差し止め請求権 などがあげられます。

会社から配当を受けたり、経営に口を出せるのは、株主がその会社の所有者(オーナー)であるからです。

保有数が少なければ、大きな声にはなりませんが、保有数が大きくなればなるほどその声は大きくなります。

配当や株の売買ばかりに目が行きがちですが、株主の権利として会社に意見を言えるという点も踏まえたうえで、投資先を考えるのもいいかもしれません。

大野