前提としてこの二人の養親は日本で生活しているとします。ドイツ国籍者の男の子10歳とします。夫婦共同養子縁組とすると、アメリカ人とドイツ人、日本人とドイツ人のそれぞれで適用法律を考えます。

通則法31条1項前段により、養親の本国法をまず適用します。よって、アメリカの法律の養子の実質的成立要件全てを満たすことが必要となります。その上で、通則法31条1項後段により、子の保護のため(セーフガード条項)子の承諾や養子となるべき要件についてドイツの法律の適用があります。同様に、日本法の適用があり、その養子の実質的要件全てを満たし、この二人の間でもドイツ法の適用もあるという流れになります。

行政書士 西本