新民法が施行されて、1カ月が経過しました。
どうでしょう、日々の暮らしをする中で特に変わった感じることはありましたか。
法律関係のお仕事をなされている方・法律の勉強をしている方は、大変だ、と感じる方もおられるとは思いますが、一般生活をするなかではそんなに実感はないと感じる方も多いのではないでしょうか。

民法の改正のポイントとしては以下のものがあげられます。
①現代社会にあった条文への変更
②判例解釈の条文への明記
③用語の簡素化

①明治時代に作られた民法が2020年3月までほとんど改正されることなく適用されていました。
特に債権に関する条文はほとんど改正されることがなかったため、新民法はここをメインに改正を行っています。
120年前に作られたものを現代社会に適用していたのですから、不都合なものが多かったでしょう。社会経済も大きく変わっていますから。
例えば約款、約款とは簡単にいうと契約に関する約束事ですが、現在では当たり前のように約款が作成されています。
旧民法下では約款に関する条文する存在していませんでしたが、新民法ではその条文を設けています。

②明治時代に作られた民法でしたので、条文として簡素なもので、解釈にゆだねられるものが多く、争いが生じた際には、解釈を裁判所が行っていました。
裁判所の出した解釈を一般的なものとして、条文には規定されていないにもかかわらず取り扱われていました。
ですので、条文を見ただけでは理解できないことが多かったのです。
そのため、新民法では裁判所の判断を条文に記載しました。
例えば、民法95条の「錯誤」です。
旧民法では1文だけだったのですが、新民法では長い規定になっています(詳細については省略させていただきますが)。

③法律用語は難しいものが多いですが、旧民法の条文でも難しい用語で書かれているものがありました。
勉強して慣れれば問題ないのですが、例えば時効に関して「中断」「停止」という概念があります。
一般人からすれば、「中断」という言葉は一度止まった後、再開するという考えになると思いますが、そうではなく一度止まった後は、「新たに」再開すると考えるのが民法の考え方です。
「停止」は時効の完成を一定の場合に一時的に止めているという考え方になります。
これは難しいということで、中断は「更新」という言葉に、停止は「完成猶予」という言葉に置き換えられています。

時代に合わせた民法に変えたというのが、民法改正のメインの改正どころですので、一度皆さんも確認してみてください。

大野